長田高校/神撫会東京の広場

兵庫県立第三神戸中学・長田高校OB・OG会
神撫会東京支部について
「Face To Face」:OB紹介(バックナンバー一覧)
神撫会東京支部へのご登録
神撫会東京支部 Topへもどる
リンク
創立100周年記念 東京支部企画
兵庫県が「出会い」をサポート
SEARCH
<< Face To Face No.23「とりあえずやってみる」 | main | No.25 素敵な思い出を作ってあげたい >>
Face To Face No.24 好きな言葉は「一所懸命」
31回生 名田真一郎
白川台中学卒
サッカー部

九州大学 農学部卒
九州大学 大学院 農学修士

サンバーグ(株)
取締役社長


―「男の子」は、誉められると頑張っちゃうー
 7歳年上の従兄がいた。ぼくとつとした人柄だったが、なんだか眩しくてかっこよく見えた。なんでも手作りしてしまう「おにいちゃん」。影響されて、「寝ながら本が読めるブックホルダー」を中学生の夏休みに作ってみたら入賞。報告すると我がことのように喜んでくれた。「誉められたようで嬉しかったな」と振り返る名田さん。

 ニュージーランドの工場でスイートコーンの粉末化に取り組んでいた名田さんは、当時28歳。鉄製ドラムの温度・回転数、ドラム上の滞留量を変えて試行錯誤するが、うまく風味がでない。耳の穴の中まで粉まみれになって働いた。寝ずの番に疲れ果て、深夜三時に車を走らせ海岸へ。「このまま海に入っていったらさぞや楽になるだろうな」と一瞬本気で考える。

 気をとりなおし現場に戻り、もう一度原料と完成品の関係性をじっくりと観察。そして、原料のわずかな糖度の差が風味を左右することに気付いた。
 「原料工場に走り、収穫加工時のデーターから、そのわずかに糖度の高い原料400トンを見つけ出し『これは俺のもんだ!』と千社札のような赤い札を貼りつけました」

 「あれだけ名田が頑張ったんだから、おまえらもっと売らなきゃだめだろ!」。後に、営業部長がそう言ってくれていたと知り、報われたようで嬉しかった。自分の知らないところで誉められていたことを知ると、嬉しさが倍増する。

「僕は、未だに『男の子』なんですかね。今も、誉められたり喜ばれたりすると、嬉しくてがんばっちゃうんですよ」。

 ―観察と分析ー

 大学時代はサイクリング旅行にはまり、親からもらった授業料をいつも先使い。冬休みには、授業料を稼ぐために、福岡空港で荷役作業をしていた。要領のいい人、悪い人。様々な人が働き、人の入れ替わりも激しい。名田さんは、そこでじっと人間観察をしていたと言う。「観察と分析」がその頃から好きだった。

 大学院を卒業後、旭化成に就職。技術者として、冷凍食品・加工食品の商品開発、食品工場の立ち上げや運営に長く携わってきた。転職した覚えは一度もないが、昨今の業界再編成の嵐の中で、所属する会社の名前は9度変わっている。

 コーンパウダーの開発、冷凍ホワイトソースの開発、パン粉食感改善・・。関わった業務は書きあげれば際限ないが、ニュージーランドでの経験から学んだ「しつこさ」で、試作品の微細構造を眺めながら改善の糸口を見出していった。

 中国天洋餃子農薬混入事件では、回収チームリーダーを命じられた。いかに初期の段取りをうまくつけるか、部下の自主性に任せた作業改善活動がいかに効果的であるかを、身をもって体験できたと言う。

 冷凍うどん工場の工場長として着任した時は、怪しげな讃岐弁風関西弁をあやつりながら、相手に安心感を与える笑顔(笑)。パートのおばちゃんたちからの信頼も得て、愚痴も直接聞こえてくるようになった。そして、懸案だった労働災害件数、クレームの半減にも一年で成功する。

「一歩遠くから俯瞰しながら全体を観察し、問題点を見つけ出して改善していく」。名田さんの得意とするところだ。


 社長になった今も、毎朝、工場の敷地前の掃除は自らする。出社してくる社員たちに「おはよう」と声をかけながら、実はなにげにいろいろ社員の状態を観察しているらしい。観察好きは変えられない(笑)

ー心熱き人情家ー
「仕事は、ともに働く人たちと一緒になって、楽しさを分かち合う場所」。名田さんは、そうも言う。「それで、給料ももらえるんだから、こんな楽しいことやめられまへん」

 前任地、香川県の冷凍うどん工場での送別会では、名田さんに「工場長(コウバチョウ)のテーマ曲」が贈られた。
「コウジョウチョウ」ではなく「コウバチョウ」。彼らの使う言葉で呼ばれたことに「やっと仲間にしてもらえた!」とグッとくる。

「夢」〜The BlueHearts〜。
♪♪
建前でも本音でも 本気でも嘘っぱちでも
限られた時間の中で 借り物の時間の中で
本物の夢を見るんだ 本物の夢を見るんだ

あれもしたい これもしたい
もっとしたい もっともっとしたい  ♪♪

若手全員の絶唱に、名田さんの目に涙が浮かんだ。

―幸せー
 そんな名田さんも、大学時代の同級生だった奥様には「全てを見抜かれている」と笑う。一男二女の父でもある。家でビールを飲みながら、家族の他愛のない会話をぼおっと聞いている時が、最高に幸せとのことでした。(取材・文・写真 田中直美 2014年5月)


■■■■■■■  付録  ■■■■■■■
―心は少年ー
 東京支部総会の担当幹事での活動を通じ、高校時代は面識もなかった三人が新しい「友人関係」を結んだ。左から名田くん、ウメタニくん、ヒラオカくん。香川に単身赴任中だった名田さんを訪ねてやってきた二人。いわく「心は少年」のおやじ三人の「修学旅行」。
 名田さんは、二人が「もうたくさん!」とギブアップするほど、讃岐うどんの店を次から次へと案内したそうだ(笑)写真は宿ではしゃぐ三人。


「Face to Face」今までの記事一覧へ
 http://nagata-tokyo.jugem.jp/?eid=54
 
| comments(0)|









url: トラックバック機能は終了しました。