長田高校/神撫会東京の広場

兵庫県立第三神戸中学・長田高校OB・OG会
神撫会東京支部について
「Face To Face」:OB紹介(バックナンバー一覧)
神撫会東京支部へのご登録
神撫会東京支部 Topへもどる
リンク
創立100周年記念 東京支部企画
兵庫県が「出会い」をサポート
SEARCH
<< 創立100周年 4/16 開校記念日を祝うメッセージ | main |
「Face To Face」NO.97「宇宙の魅力を伝えたい」

 高58回生 黒田有彩

 鷹取中学

 ダンス部 

 お茶の水大学理学部物理学科 

 株式会社アンタレス代表取締役

 

 

 海を眺めては「波はいったいどこからやってくるの?」と幼い頭を疑問でいっぱいにしていた少女は、幼稚園時代にはセーラームーンの大ファンに。「マーキュリーってなあに?」との問いに「水星のことよ」と教えてくれた母。「じゃあ、水星ってなあに?」更なる質問に、母は宇宙の図鑑を買ってくれた。図鑑の中の星の世界に、ものすごくドキドキした少女は、やがて芸能界と宇宙という二つの世界に憧れるようになった。

 

―自己表現の道ー

 中学時代は陸上部だった黒田さんだが、長田入学直後のクラブ紹介で、“自分の身体ひとつで表現できる”ダンス部に魅了される。他の選択肢は考えられないほど魅せられた。

 

 ダンス部は当時、まだ創立2年目の同好会。同好会として3年間活動しないと部には昇格できないという規定により、黒田さんが入部して一年後に、晴れて「ダンス部」となった。長田ダンス部の黎明期だった。

 

 「活動は、もっぱら講堂の二階部分。廊下でターンの練習をしていました。デフォルトの服装は、ジャージにルーズソックス。先生方からは、ダンス部は『チャラい』と思われていたようです」

 

 だが、高1の2月の県大会で2位に。そこからは県大会の入賞常連校となる。文化祭でダンス部の枠を持たせてもらえるようになり、運動会でもチアリーディングをやらせてもらえるようになった。

 

 「『長田生らしい』ダンスが強みだったと思います」

 

 それは、メッセージ性の強い創作ダンスだった。作品ごとにテーマを決め、何を観客の皆さんに感じてほしいのか、先輩・後輩の垣根なくとことん話し合った。頭も心も使って言葉に落とし込む。そして、そこから身体表現に昇華させる。

 

「全身タイツで踊ったり、頭からストッキングをかぶったりする作品もありましたね。そんな作品を観た先生や生徒たちからは『ダンス部=チャラチャラしてやる気がない』という方程式は消え去ったと思います」

 

 高2の最後の三者面談で、黒田さんは進路希望調査票の第一希望に「芸能界」と書いて、担任教師と親を動転させる。

 

 「ダンス部に所属する中で芸能への憧れを抱き始めていましたが、それをだれにも相談できずにいました。今、ここで決意表明しないと、ずっと自分の気持ちに嘘をつくことになる。そう思って提出しました。親の望まない自分の希望を言ったのは、おそらく生まれて初めてだったと思います。高卒でもいいからオーディションを受けたいと思っていました」

 

 その時に担任の先生がかけてくれた言葉は「大学に行って、武器を身につけてからチャレンジしても遅くはないんじゃないか?」。

 

 正直、否定されると思っていたと言う。「君に芸能界は無理だろう」と言われるのだと。でもそうではなくて、物事には順序や然るべきタイミングがあるということを、その言葉で実感できた。決意表明をしたことで、自分の気持ちの中にも踏ん切りがつけられた。再び、受験勉強に集中できるようになった。

 

―宇宙へのあこがれー

 東京の大学に進学し、初めての一人暮らしを始めた黒田さんにとっては、何もかもが新鮮だった。スーパーでの食品の試食販売や東京ドームでビール販売のアルバイトも、自分の意志だけで決められることが新鮮だった。街角でスカウトに声をかけられ芸能事務所に所属するようになったのもこの頃だ。

 

 「今大学3年生くらいの頃にはクイズ番組の『平成教育委員学院』などに出演するように。だんだんと理科や数学が得意、というイメージで番組出演をいただくようになり、NHK Eテレ『高校講座物理基礎』のMCのお仕事もさせていただきました」

 

 黒田さんは、中学2年生の時に「21世紀を幸せにする科学」という作文コンテストで受賞し、NASAのマーシャル宇宙飛行センターを訪問した。その時から「いずれは宇宙に関わる仕事をしたい」という夢を抱いていたが、「宇宙飛行士になる」という夢は、現実のハードルの高さを知るにつけ、いつしか自分には無理だとあきらめていた。

 

 仕事で宇宙飛行士の山崎直子さんにお話を伺う機会があった時のこと、山崎さんは、

「次に宇宙飛行士の試験があったら黒田さんは受けるんですか?」と尋ねてくれた。

かつて黒田さんが宇宙飛行士になりたいと夢を抱いていたことがあったことを知ってくれていたからだ。

「宇宙飛行士になるのは無理だと思うので、お金を貯めて宇宙に行きたいと思います」と答えた黒田さんに、山崎さんはこう言葉をかけてくれた。

 

「黒田さんのような伝える仕事をしている人が宇宙飛行士になることで、より多くの方に宇宙の魅力を知ってもらえると思います。だから諦めないでください」。憧れの人からの言葉は、勇気をくれた。以来、「宇宙飛行士になることが夢」と、公言することに決めた。

宇宙飛行士の山崎さんと

 

ーーー

 

 2020年4月から、「黒田有彩もウーチュー部」をYou Tubeに開設した黒田さん。

 

「今までは、自分は出演する側だったので『なんで、あんな編集にされてしまったのかな』と思うこともありました。今回、自分で編集して、時間の尺の問題、制作費の問題、視聴者の層の問題、番組全体のバランスの問題など、様々な問題を解決しなくてはならない結果だったのだと、身に染みて感じることができました」

 

 「『黒田有彩もウーチュー部』は、ぜひ中学生や高校生にも観てもらって、宇宙に対する興味を広げてもらう入り口にしたい。難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く。これをモットーにしています」

 

 「頭と手を使って、ぜひ、いろんなことにチャレンジしてください。たくさんチャレンジするほど、その世界やその世界に生きる人々をリスペクトすると思います。私も年々、リスペクトする人が増えています」黒田さんから現役長田生へのアドバイスだ。(取材・文 2020年5月 田中直美 写真:ご本人提供)

 

編集後記

 コロナ禍の中、今回、初めてテレビ電話での取材となりました。さすがに黒田さんはテレビ電話取材のハードルもゼロ。でも、顔を合わせてお話できなかったのは、私としてはとてもとても残念です!

 

「黒田有彩もウーチュー部」
https://www.youtube.com/channel/UCojZd1JVPK9KG2nx4BSNjgw

ぜひ、ご視聴ください。

■■■

 

前の記事はこちらから

http://nagata-tokyo.jugem.jp/?eid=213

 

■■■
「Face to Face」今までの記事一覧へ

http://nagata-tokyo.jugem.jp/?eid=54

 

facebookでシェアして長田OBに広めていただけると嬉しいです。28回生 田中直美

| comments(4)|
黒田有彩 (2020/05/22 12:14 AM)
高山さん
光栄なお言葉ありがとうございます。
セーラームーン、共感いただいて嬉しいです。
これからも精進します!


Tatsumiさん
中高の先輩!
私の高校時代は鷹取中はマイナー(笑)だったので、とても嬉しいです。


藤野さん
今は宇宙業界は二極化が進んでいるので、より多くの方に宇宙を身近に感じていただけるよう尽力したいと思います。
高山 孝夫 (2020/05/20 11:28 AM)
娘と歳がほぼ同じようで、セーラームーンとかすっごくよくわかる(笑)
東京ドームも娘ともども観戦でよく通っていたので、お会いしていたかも。
あのビール缶背負っての階段上り下りは脚腰のいい鍛錬。きっと丈夫なんでしょう。
頭も使うアルバイトや芸能事務所って、どこまで才能豊かなのか。
宇宙飛行士目指して頑張ってください。
Yoshiki Tatsumi (2020/05/20 9:28 AM)
2回続いて鷹取中出身者で同じ中学高校出身として素晴らしいですね。海外から応援してます。
(高27回)
藤野 卓而 (2020/05/19 2:03 PM)
皆さんの活躍で
”コズミックワールド”の話題が身近になる時代が
より早まることと思います。
一層のご活躍をお願いします。