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「Face To Face」NO.95「継続は力なり」

 高10回生 村上吉弘

 鷹取中学

 陸上部

 大阪ガス

 奈良大学文学部(通信制)

 

 

 現在、80歳の村上さんは、70歳からフルマラソンに出場しはじめ、今も年に2,3回はフルマラソンを走り続けている。長田時代は陸上部。卒業後も趣味としてジョギングを楽しんできた。「継続は力なり」をまさに実践している村上さん。全日本マラソンランキング年齢別では79歳の部で全国8位だ。今は奈良に居を構える村上さんに、お電話でいろいろお話を伺いました。

 

―新聞配達ー

 村上さんは4人兄弟。三つ年上の姉は長田高校の高7回生。そして、弟が二人、でうち一人は16回生。

 

「私は10歳の時に病気で父を亡くし、母が女手一つで4人の子どもを育ててくれました」

 

まだ、戦後のどさくさが収まらない時代だった。中学時代から続けていた朝の新聞配達で、毎朝4時半に起床。家庭の経済事情が厳しいこともあり、どちらかというと友だちづき合いは避けていた高校時代だったと振り返る。

 

「高校時代で思い出せるのは、陸上の練習ぐらいかもしれません。今の時代とは違って部員は数人。専門の顧問の教官もいない。観音山のグランドはまだ出来ておらす、狭い校庭をただなんとなく走っていました。駅伝になると、サッカー部、バスケット部、テニス部などから助っ人を頼んでメンバーを組みましたが、めっぽう早いやつがいて『お前、陸上部やのに遅いな』と言われてショックでした」

 

大学進学はあきらめざるを得ず、就職担当の先生の勧めで大阪ガスに就職。学びたい気持ちはあり、神戸大学経済学部第二課程(夜学)の試験は受け合格していた。だが、働きながらの通学は時が過ぎるとともに難しくなり、専門課程の単位を半分ぐらい取得した段階で、出席時間の不足で試験が受けられない状況となり、中退となった。

 

大阪ガスでは事務方の総務の仕事を続けたが、一番楽しかったのは広報部の仕事だったと言う。

 

「10年ほど就きました。毎月発刊の社内広報誌の編集が仕事です。わずか4名で毎月の広報誌をつくるので、いつも時間に追われ家に持ち帰って仕事したりもしましたが、自分にはとても向いていたのか、楽しくやりがいがありました」

 

60歳の定年まで勤めあげ、そのあとも3年ほど嘱託で働いた後、完全引退をした。

 

 65歳の時に、奈良大学文学部文化財歴史学科に通信制ができることを新聞で知り、第一期生として入学した。4月に入学して夏休みには「卒論のテーマを出すように」と言われ少々面食らったが無事に2年後には卒業することができた。23科目と卒業論文で60単位。全国から800人あまりが入学したが、卒業できたのは47名だった。

 

「卒論のテーマは『中世における今井町の自治活動と町民のくらし』。私は奈良在住だったので、近くに史跡や文化財が多数あり、体験学習にはもってこいでした。ランニングで史跡、寺社巡りしたことも何度かあります」

 

―マラソンー

 高校時代陸上部だった村上さんは、大阪ガスでも陸上部に入ったが、夜学に通っていたこともあり、中途半端で辞めてしまった。

 

 でも、その後も走ることは好きでずっと趣味として続けていた。40代には、手ごろな大会があれば10キロメートルぐらいのレースに参加。年齢別では入賞できるようなレベルになっていたと言う。65歳の時に、友人に誘われて、初めてホノルルマラソンでフルマラソンに挑戦した。3年連続で出場し、お祭り気分で楽しかった。

 

 シニアのランニングクラブに所属し、70歳を機に、本格的にフルマラソンにチャレンジすることを決めた。2010年(71歳)の時に、平城遷都1300年記念事業としての奈良マラソンが始まる。村上さんは、第一回から2019年開催の第10回まで連続出場。80歳で「10回連続完走賞」を授与され、新聞でも大きく報じられた。

 

 「神戸マラソンも懐かしい所を走るので積極的にエントリーし、今回7回目を完走しました」

 

 実は、この神戸マラソンで不思議なご縁が生まれたのだ。

 

 「調度、ゴールの1キロぐらい手前のところでしょうか。長田高校の大きなのぼりを持って応援してくださる方がいるのに気がついたのです。なんで?!と驚き近づいたところ、OBがたくさん出場しているので応援されているとのこと。嬉しかったです」

 

 一方、その応援旗を持って立っていた長田高校創立100周年記念事業役員のTさん。

「私たちが旗を持って立っていたら、一人の年配の方がさっそうと、全く疲れた様子もなく、私たちのところに来られました。なんと卒業生とのこと。感激してお写真を撮って、立ち去られたあとにタイムを見てびっくり!この場所で、このタイムなら5時間ぎりだよ!しかもあの余裕!すごい!」(実際には40キロ手前で足がつって動けなくなり、立ち止まってストレッチしながらのゴールで完全にペースダウンで、ご本人としては不本意な出来だったとのことで、なお驚きです)

 

神戸マラソンで母校の応援旗を見つけ駆け寄ってくださった村上さん

ーーーーーーー

 

 Tさんの夫もランナー。「奈良マラソンはアップダウンがはげしく、しかも極寒の時期に行われる過酷なレース」とのこと。神戸マラソンの時もゴール手前は神戸大橋の過酷な上り下りの後なのに爽やかに現れて、Tさんはびっくりしたそうです。

 

 「すごい先輩に出会った。ぜひ『Face to Face』でご紹介いただきたい」という連絡をいただき、今回の取材となりました。

 

 現役長田生へのアドバイスを、とお願いしたところ「孫以下の年齢の現役高校生にアドバイスするようなことはあまりありませんが・・月並みですが、自分のやりたいこと、好きなことに徹底的に取り組む、ということでしょうか。紆余曲折でいろんなことがあっても、先憂後楽、苦労した後には、必ず道は開けると思います」とのことでした。(取材・文 田中直美 写真 Takatsu Kaori)

 

編集後記

 実は、電話取材当日、奥様よりお電話をいただき、急遽ペースメーカを入れる手術を行うことになり、取材延期希望とのこと。びっくり、そして心配でしたが、2週間後には、「すでにジョギングぐらいはできるように回復したのでインタビュー可能です」とのメールが届きました。体調管理が何より大切なので、これからは決して無理しないでマラソンを続けていきます、とのお言葉でした。村上さんの所属するマラソンクラブには、偶然にも私の同期である28回生のS君も所属とのこと。長田のご縁にびっくりです。先輩!いつまでもお元気で走り続けてくださいね。

 

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| comments(6)|
村上吉弘 (2020/04/09 11:31 AM)
長谷川隆士 様
早速のコメント、ありがとうございました。
名簿で拝見しましたが、7回生の先輩ですね。陸上部の今村隆先輩とは、年に1回くらいはお会いしています。これからも、どうぞお元気でお過ごしください。
村上吉弘 (2020/04/09 11:18 AM)
吉田 勝 様
コメントありがとうございました。
私は20歳台のころは、フルマラソンを走るなんて全く思いもよらないことでした。もし、仮に走っていたとしても、2時間30分なんてとても無理でしょう。でも、そんな計算が成り立つんですね。
これからもお互いに頑張りましょう。
村上吉弘 (2020/04/09 11:04 AM)
石田様
コメントありがとうございました。
君原健二さんとは同世代ですし、現役時代のことはもちろん、その後のご活躍もよく存じております。何年か前、ボストンマラソン優勝から50年後の君原さんが招待されて走られましたが、その年、私のほうが少しタイムがよかったので、友人から「お前、世界の君原選手に勝っとるやないか」と言われたことを思い出しました。お孫さんのことも楽しみですね。お爺さんゆずりで、頑張られることでしょう。
アシックスは鬼塚さんが須磨で始められた会社、「靴といえばタイガー」の時代からずっと愛用しています。石田恵子さん、なんとなく顔が浮かんできます(もちろん、高校生時代のお顔ですが)。
当面はコロナウイルス感染問題で大変ですが、これからもお互いに無理をせず、楽しい人生を送りましょう。
19回生石田幸司 (2020/03/26 7:08 AM)
村上吉弘さま、
19回生/Face to Face No 47 の石田と申します。
過酷なフルマラソンの完走、敬服いたします。私は、マラソンを走れませんが、マラソンには少し縁由があります。私には、5人の孫がいまして、内3人の男孫は、「君原」の姓を名乗っています。その君原と云えば、メキシコ オリンピック マラソン銀メダルの君原健二さん(現在79歳)を指します。君原健二さんには、男孫3人と女孫3人がおられ、その男孫が、私の孫にあたります。今春、その長男孫が、高校入学で、陸上部に入ると聞いています。恐らく長距離に挑戦すると思いますので、どこかで「君原3世」を見かけましたら、よろしく応援をお願いします。また、親である娘夫婦は、神戸のアシックスに勤めていますので、「アシックス マラソン シューズ」もよろしく願います。親馬鹿、爺馬鹿で、誠に申し訳ありません。最後に、私の姉も10回生で、旧姓は、石田惠子です。何時までもお元気で、ご活躍下さい。
吉田 勝19回生 (2020/03/25 8:05 AM)
私の作った、ランニングタイム年齢加算表によると80歳では20台の約2倍になります。村上さんは20台の頃は
2時間30分で走られていたことになります。85歳では急にタイムが「増加」して約2.5倍になります。トレーニングを積んでいる人はこんなには「増えない」でしょうが、一つの目安にどうぞ。私は体重多めの71歳ですが、
年内に5時間台完走を目指します。
長谷川隆士 (2020/03/24 8:25 PM)
大元気でいつまでも。