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「Face To Face」NO.90「我以外皆我師」

 高52回生 西内啓(にしうちひろむ)

 桃山台中学卒

 東京大学大学院

 データビークル取締役

 

 

 

 昨今、話題に上ることが多い「ビックデータ」「AI」。だれもが簡単にデータを分析したりAIを造ったりできるような、そんな仕組みを作るために起業した西内さん。入り口は「統計学」と出会ったことだった。2014年度ビジネス書大賞を受賞した「統計学が最強の学問である」は、シリーズ累計50万部を超える。

 

―統計学に出会うー

 東大に行くことになったのは、ある意味ちょっとした偶然だった。父親が外科医だった影響で最初は医学部を目指していたが、センター試験が終わった段階で地元国立大の医学部入試判定はギリギリのC。「試しに、このセンター試験の得点で、B判定を貰えるところと探したら東大の理兇世辰拭これなら、なんとか親も納得してもらえるかもと(笑)」

 

 大学一年で「統計学」に出会った。

「私は、もともと人間に興味があります。そこで、遺伝子や脳に関する授業を受けてみたがなんか違うと感じ、心理学や認知科学の授業を取り始めた。この分野では、色んな仮説を統計学を使って実証していきます。人間とは、もともと多様で個性にあふれたもの。でも、データを集めることによってある傾向が読めてくる。それを面白いと感じました」

 

 博士課程の進学時に、新設された医療コミュニケーション学科の第一期生となる。その後、論文のテーマに選んだのは「20代、30代の女性に禁煙を薦める、効果的な動機付けはなにか?」

 

「『煙草が健康に悪い』ということは、もう出尽くしたメッセージ。何かもっと別のアプローチがあるのではないか?データを分析した結果出たのは『公共の場が完全に禁煙になったら自分も禁煙するだろう』という意識が、20代30代の女性の禁煙には最も強力な動機付けになりそうだ、ということでした」

 

 博士途中から、東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教を任じられた西内さんは、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センタ―長を兼務。その後、大学の職を辞してハーバード大学がん研究センター客員研究員として留学する。

 

―研究から仕事へー

 かねて、「研究」が自分の本当にやりたいことではないのではないかと感じていた西内さんは、留学後、「やはり、研究ではなく『世の中を良くする仕事をしたい』」と考えている自分を再認識。帰国後はビックデータやデーターサイエンスを扱う仕事を頼まれては手伝っていたが、これは仕事になりそうだと見通しがついてきた段階で起業。

 

 「統計学が最強の学問である」を出版したのはこの頃。

 

「初版は数千部でした。統計学の本など、そんなに売れないだろうと」

ところが、売り出したら、出版社も驚くほど、首都圏だけではなく地方でも売れた。1万部、2万部と増刷していたが、あまりに伸びるので「切りのいいところで10万部にしておきました」と出版社。それが、あれよあれよというまに25万部。最終的にはシリーズ累計で50万部売れた。

 

「コミュニケーション科学の分野で、人は、大別して『いつ、どこで、誰がどうした』といった具体的な情報が得意な人と、『要するに何』といった抽象的な情報を扱うことが得意な人がいるという考え方があります。そして日本人は、比較的前者が多い。今までの統計学の本が後者を対象とした表現になっていたのを、私は前者の人たちを読者対象として、具体的、かつ共感しやすい表現にしました。そこが売れた理由かもしれませんね。また、データの分析というものを、『そろそろ勉強しなくては』と考えだした人が多くなってきていた、という社会の流れもあったでしょう」

 

「統計学が最強の学問である」は、大学入試のテキスト文章にも、何度か使われたそうだ。

 

―データビークルー

 代表取締役を務める株式会社データビークルを2022年から2023年にかけて上場させることが、直近の目標だ。

 

 データビークルでは、だれもがクリックするだけで、簡単にデータ分析できるようなソフトの開発を目指している。

 

 「たとえば、企業がBIツール(ビジネスインテリジェンスツール)を利用しようとしたとき、単なる『見える化』で終わりになってしまうことが多い。データを自動で分析したあと、『見るべきポイントはここだよ』『これが関係しているから見た方がいいよ』ということを全て『日本語』でおしえてくれる。専門家でなくても、みんなが使いこなせるソフトであることが重要です」

 

 「日本企業では『IT系』と言いながらもやってることはただの技術者の派遣だったりしますし、ゲームを除けばほとんど世界中で使われるようなソフトウェアを生み出すことができていません。我社が日本から最初に生まれるそうした会社の1つになれればと。作りたい製品のアイデアは山ほどあります」

 

「私は製品開発の最高責任者です。技術には強いと自負しています。その代わりマネジメントは不得意。なので、マネジメントや営業が得意な人と組んでいます」

 

 「大学進学時、最低限東京に、できればアメリカの大都市に進出してほしい。世界にはこんな仕事についている人もいるのかと、めちゃくちゃ視野が広がります。キャリアの選択肢が増えますよ!」西内さんから現役長田生へのアドバイスだ。(2019年10月 取材・写真・文 田中直美)

 

編集後記

 「プライベートの楽しみは?」と質問してみたら「今は『統計学が最強の学問である』の漫画化を進行中なのですが、その脚本を考えているのがめちゃくちゃ楽しいですね」とのこと。ハリウッド映画の脚本の書き方をまず勉強したそうだ。そしてピックアップしたのが「バディもの」といわれるパターン。「世の中、数字じゃない!」と息巻く熱血営業マンと優秀だけど大学を中退したダメ人間がバディを組みながら、統計学で仕事をパワフルに変えていくというストーリーだそう。乞うご期待です!

 

データビークル https://www.dtvcl.com/

 

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