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「Face To Face」NO.62「ビジネスに命をかける」

 高35回生 荒木篤実

 神陵台中学卒

 サッカー部途中退部

 放送部

 慶応義塾大学経済学部

 VELTRA S.à r.l. (ベルトラ(株)親会社)

 director

―ベルトラー 

 「ベルトラ」という会社がある。113ヵ国338都市のオプショナルツアーをインターネットで予約できる。昨年度は100万人をゆうに超える人々が利用した。今やネットで飛行機もホテルも個人で簡単に手配できる時代だが、では行った先で何をするのか?その「経験」の手助けをしてくれるのが「ベルトラ」。「ベルトラ」を創ったのが荒木さんだ。

 

 日産の社員だった荒木さんが、現在の「ベルトラ」に至るまでには何度かの大きな転換点があった。だが、ずっと変わらないのは荒木さんの「全てを犠牲にしてでもビジネスにかける。仕事が好き!」という姿勢だ。

 

現在のベルトラオフィスの様子。若い社員たちで活気に溢れている 

 

―変遷ー

 日産を退職し、一年先に退職して起業していた二人の先輩と共に新規事業に参加したのは28歳の時だった。

 

 「とにかく日産に勤めていた時から仕事の虫でした。大きな予算を任されている限りいい加減なことはできない。月に2回は完徹が当たり前でしたが、やりたいからやってるだけ。やらされ感はゼロでしたね」

 

 先輩二人は、一人は10歳年上、もう一人は5歳年上。世代も得意分野も違う三人だったが、チームワークは抜群だった。

 

10歳上の先輩は、とにかく先が読める。目の前の事象に右往左往せず10年先の長期的な世界の動きをいつも見ていました。5歳上の先輩はビジネスの種を見つけてくるのがうまい。種をみつけ、どう動かしたらビジネスになるのか考える。そして僕は前線の突撃隊長です。人がしり込みするようなことをやり抜くことに生きがいを見つけちゃうんですね」

 

 三人が最初に起こした事業は、「自動車関係の市場調査」だ。もともと得意の専門分野であるし、外資系の自動車会社が日本進出を狙っている時期と重なり業績は好調だった。

 

 三人が「インターネット」の存在を知ったのは1992年。

「当時の日本でインターネットの存在を知っていた人は1パーセントにも満たないのではないでしょうか?」三人はITコンサルの会社を起業する。コンサルとは言っても当時はまだまだ泥臭く、配線を床に敷くところからスタートしたというのだから、今からみると隔世の感だ。最初の顧客はドイツの自動車会社オペル。BtoB(企業間取引)は額も大きい。業績は順調だった。

 

 だが、3人はあっさりとそれまでの商売をたたみ、よりリスクの高いBtoC(個人向き事業)に転換することを決める。始めたのはゴルフ場の予約サイトの創設だった。2000年のことだ。これも当たった。だが同じような業態の会社が次々と株式公開で資金を集め別の世界へと入っていくのをみて、三人はまたもその事業を売却する。

 

「この時は銀行にもあきれられましたね。何故、売却するのかと」

 

 そして2004年に始めたのが「ベルトラ」の前身「アランワン(Alan1.net)」だ。ゴルフ場予約サイトでの経験を生かし、当時の日本ではまだだれもやっていなかった「アクティビティの予約サイト」の運営を始めた。

 

 創設当時はトラブルも多かった。バリ島で結婚式を挙げた後、親族一同でクルーズをする予定だった人から「迎えがこず、クルーズできなかった」とクレームが来た。すぐさまバリ島に向かったが、お客様はすでに帰国。現地のツアー催行会社とホテルの人に状況を検証。だが、のんびりモードのバリの人たち相手で、その時は埒があかなかった。「あやまりにこい」という顧客のもとへ向かったら「なんだ、ほんとに来たのか」と態度が一変。その後も何度かご利用いただいた。

 

 今では細かい対応策を個々の案件に応じてとることで、クレーム率は限りなくゼロに近づけている。

 

「原始の世界から、『自分の知らない世界を見てみたい』という欲求が人にはあります。今はメディアに情報が溢れているけど、あれは本当のことではない!これは自分の体験です。だから、顧客の皆さんにも、ぜひ実体験をしてきてほしい」

 

―人生の全てを仕事にかけるということー

 社長の座を若い世代に譲った今も、荒木さんの頭の中は一日24時間99パーセント仕事のことで占められていると言う。

 

 インタビュー前の一ヶ月間の海外出張では、パリ、アムステルダム、マニラ、上海の駐在事務所を回り、顔を見て現場の様子を把握。現在、顧客の市場を国内から世界へと広げる道途上だが、どこに出してどこを引くか、迅速な判断が求められている。一年の四分の三は海外を回り、帰国しても時差の関係で「私だけは24時間対応しています」。

 

「とにかく三度の飯より仕事が好き。ふと気がつけば飯も食ってない、水も飲んでない!ということもあるほどで(笑)。さすがに最近は、自分の健康管理には少し気を配るようにはしていますが」

 

 長田の現役生たちにメッセージをお願いした。

 

「学校教育の幅は決して広いものではないです。学生時代の経験で得られるものは、せいぜい5パーセントぐらいでは?仕事をスタートしてから得られるものの方が血となり肉となり、人生の本当の『知恵』も身につく。ぜひ、スポンジのようにあらゆるものを吸収する社会人になってください」

 

 荒木さんには夢がある。一財産残ったら、それで「ビジネスマン養成学校」を作りたい。そのために、家族にも「財産は残さない」と宣言した。

 

24時間働く男に、リタイアという言葉はないようだった。

20176月 取材・写真・文 田中直美)

 

 ベルトラHP

https://www.veltra.com/jp/?cid=ls_test_global_auto&utm_source=ls&utm_medium=text_global_auto&utms=ls

 

編集後記

 私が一昨年ヨーロッパ旅行に行った際、アウシュビッツの見学に利用したのが、たまたまベルトラでした。

 私ではなく夫が手配し「ベルトラ」を使ったと聞いてはいたのですが、それがなんであるかも気に留めていなかった次第です。今回、取材を通して、それが後輩が興した会社だったと知り、がぜん親近感を覚えてしまいました

 

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