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NO.41「『咲子』が咲いた。ブルームス」

 

 高44回生 藤田咲子

 王塚台中学卒
 

 香川大学 経済学部卒

 株式会社 Great Oaks
   代表取締役 製菓衛生師

 


―ジグザク道― 

 藤田さんには6人の子どもがいる。そして、自由が丘でオーナーパティシエを務めるケーキショップ「ブルームス」を2店舗経営している。ここに至る道はまっすぐではなかった。 ひんぱんに方向転換するジグザク道を全速力で駆け抜けてきたし今も駆け続けている。

 

 藤田さんは4人兄弟の長女。両親と祖父母、計8名の大家族で育った。父は造船所に勤めていた。大の人好きで、ドックに入船中の自衛隊員、ホームステイの学生、バイクのツーリングで出会った仲間等、とにかくいろんな人がひっきりなしに家に出入りしていた。

 母は、そんな父に振り回されながらもそれを楽しんでしまう人。「本当に真面目は女性でした」。専業主婦から消費生活アドバイザーの一期生となり、今は短大の家政学で教授を務めている。

 

 藤田さんのジグザグ道は、高校時代から既にスタート。「最初は吹奏楽部に入部しました。ところが、周回走で走ることに目覚め、陸上部に転部。家の経済的理由から、大学は国公立しか無理だと言われて陸上部を中途退部して勉強に専念。香川大学の経済学部に進学しましたが、卒業と同時に結婚。夫の実家のある宮崎へ。夫の生家の不動産・建築業の仕事を手伝うために二級建築士の資格を取得。その間に3人の子どもの母になりました」
 

 と、ここまでで既に7回、角を曲がって方向転換。そしてまた、大きな方向転換をする。
27歳の時に、三人の子どもを連れて離婚。「若かったんですね。今の私ならその場に踏みとどまったかもしれない。エネルギーがあり過ぎたのかもしれません」

 

 熊本で一年間、三人の子どもとがんばったが、神戸の両親のすすめもあって、実家に戻り、芦屋で、屋根の建築請負会社に就職した。
 

 藤田さんには長田時代に「親友」がいた。親友のお母さんともとても親しくしていたので、久しぶりに電話してお会いし、現況を報告した。「まあ、うちの息子も子ども二人連れて離婚したばかりよ」
 

 その「親友」が今の夫だ。気心の知れた長田時代の「親友」。互いに助け合える立場。一年半の交際の後、結婚した。その後二人の間に末っ子が誕生し、4男2女の母親になった。
 

―ブルームスー

 お菓子作りは子どものころから大好きだった。大家族で育ったのでみんなが喜んでくれる。中高時代も、よく作っては学校に持っていった。再婚後は家でお菓子教室を開いたり、ブログに作品を載せたりしていた。そのうちにブログや人づてからイベントにお菓子を提供するようになり、更にはカフェから注文を受けて納品するようになる。 

 

 「子どもが大勢いるので経済的にもいろいろ大変です。お菓子作りを自分のライフワークにしたいと考え通信制の製菓学校に通いー実はこの間に末の子を妊娠・出産したのですがー製菓衛生師の資格をとりました」
 

 「どうやったら自分の店を持てるか。何年も入念に考え準備しました。開業資金は300万円。お菓子のメッカっである自由が丘に店を出したかったのですが、駅近は家賃が高い。最初は『ここまではぎりぎり自由が丘』というちょっと駅から離れた場所に、居抜きで店を借り、建築士の経験を生かして、デザイナーを入れないで自分と家具屋さんと工務店で内装を改装して格安でお店を出すことができました」。かつての建築士の経験が役立った。

 ブルームスの全景
 アンティークな雰囲気が素敵

 
 
 

 読みも当たり「ぎりぎり自由が丘」の立地が幸いして、雑誌等への掲載があいつぐ。そして「低予算で開業する」という本でも藤田さんの事例がとりあげられた。
 

 開業当初から、藤田さんは、自分がパティシエとして店に立ち続けなくても運営できるシステムを作り上げることに力を入れた。家庭を持ち、子どもが6人もいる自分が全てにかかわり続けるのは無理と初めから分かっていたし、反対に、家族の都合で数々の制約を受ける女性たちが、フレキシブルに働ける職場を作ることが、スタッフにとっても働きやすい環境になると考えたのだ。
 

 藤田さんの作ったレシピで、品質の安定した商品を、スタッフがどのスタッフと組んでも作れる体制を作り上げる。だれの子どもが急に熱を出しても、だれが長期の旅行で休みをとっても、互いにカバーしあえる「共働体」。
 

 銀座の百貨店の催事に呼ばれるようになり、ギフトカタログにも掲載されるようになった。百貨店社員に「個人との契約書がないんですよ。法人化しませんか?」と奨められて2013年に法人化。2014年には2坪足らずの小さな2号店を駅前に出店。2015年には、念願の自由が丘駅徒歩3分に本店を移転した。

 「BLOOM'S」は「咲子」の名前からとった。
  
 お菓子にはアーモンドやくるみなどナッツがたくさん入っている。
 りすが、もぐもぐとほおばる様子が好きで、りすがシンボルに。









―邂逅―

 「子どもたちには、『本当に勉強したい人だけが大学に行ってね。勉強が好きでない人は、自分が何で身をたてるか真剣に考えてね』と言っています」

 

 19歳の長男はフレンチのシェフをめざして夜間高校に通いながら修業中。藤田さんが支度した夕食を、最後に仕上げて妹・弟たちに食べさせてくれる。お風呂洗い、洗濯、掃除もみんなで分担。高2の姉・兄、中3の兄が、部活や塾の時間を互いにやりくりして、小1の弟との夕食時間を作る。中1の次女は、現在、サッカーの「なでしこ」養成の全寮制の学校で一人で堺でがんばっている。
 

「結婚、転居、出産、離婚、再婚、仕事。目の前のことに一生懸命で、その時々お世話になった方々との出会いが途切れてしまったことを猛反省しています。今は地に足をつけて、様々な出会いや巡りあわせを大切にしたい。『邂逅』という言葉を胸に抱いています」

 末っ子が誕生した時に、友人が描いてくれた家族の絵。

 「親友」だった夫は海上保安庁に務める。
 

 長田OBの皆さん、自由が丘にいらした際は、ぜひ藤田さんのお店を覗いてくださいね。店内でも召し上がれます。
ブルームス  
https://www.facebook.com/jiyugaoka.blooms



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(取材・文・写真 田中直美 2014年10月)

| comments(7)|
藤田咲子 (2015/10/27 5:12 PM)
藤野様
神戸にBLOOM'S!
良いですね!是非お店を出してみたいです!
藤野 卓而 (2015/10/21 12:02 PM)
神戸と長田にお店を検討してください。
藤田咲子 (2015/10/19 10:45 AM)
田中様
素敵な記事を書いて下さり、ありがとうございます。なかなか人生を振り返ることが無かったものですから、振り返りの機会をくださったことに感謝し、また邁進してゆきたいと思います!

永来様
私は不器用なのだと思います…。
お店にも是非いらしてください!美味しいお菓子をご用意しています!

kao様
建築士事務所をなさっているんですね!私も以前はその業界でした。娘さんと是非いらしてくださいね。

高山様
Facebookでのシェアもありがとうございます!
ご縁ですよね!王塚台中まで!ちなみに私は吹奏楽ではフルートでした。
高山 孝夫 (2015/10/18 10:55 PM)
田中さん、ドラマ見ながら打っていたので、中途半端なのを送ってしまいましたm(_)m
前の2つを削除して、これにしてください。

藤田さんのドラマのような人生、精神の強靭さが素晴らしいです。
早速FBでシェアしました。
接点が3つあります。
1つ目は吹奏楽部在籍が同じこと。
2つ目は王塚台中学が私が浪人の途中まで住んでいた所の近くの中学です。
 当時はありませんでしたが。
3つ目は藤田さんのFBの小黒さんが、私のFBでもあるんです。偶然です。
なんとなく「糸」が見えるのですが想像にすぎません。
kao (2015/10/18 1:40 PM)
都内渋谷区在住。夫と建築士事務所を経営しています。
パワー溢れるストーリーに感動してしまいました!
スウィーツ大好きな娘と一緒にお店に行ってみたいと思います。
楽しみ。
田中直美 (2015/10/18 1:07 PM)
永来静夫さま。
コメント、ありがとうございました。

これからも、いろいろな世界で活躍されている方、また、こつこつと人生を歩んでおられる方、いろんな先輩・後輩にお話を伺っていきたいと思っています。ぜひ、小森さん以前の記事もお読みください!トップページの「記事一覧」からとべます。
永来 静夫 (2015/10/18 11:40 AM)
田中さん いつも楽しみに読ましてもらってます。

前回から読ましてもっらってますが、小森さんといい
今回の藤田さんといい若い後輩はすごいですね。

平平 凡々と過ごしてきたわが人生を思わず翻ってしまいます。

自由が丘は女房が毎月田園調布の病院に通院してますので 今度途中下車して土産を買ってみます。

前回の小森さんの会社は社長が社長だけにすごいですね。 彼の会社とは株を通じて末永く付き合っていこうと思ってます。











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